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初回デモで導入を確信。大手メーカーとの半年の実証実験を止め、1週間でSonicAI導入を決断

シンニチ工業株式会社

導入インタビュー

シンニチ工業株式会社

Shinnichi Kogyo Corporation

設立
昭和45(1970)年9月22日
事業内容
大径薄肉パイプ(ステンレス・鉄・チタン)の製造販売
初回デモで導入を確信。大手メーカーとの半年の実証実験を止め、1週間でSonicAI導入を決断

本事例では、以下の皆様にお話を伺いました。

・ 常岡 邦啓様(ハテナ室 室長)
・ 鏡堂 達也様(製造部 部長)
・ 宇佐見 直記様(製造部 課長)

― まず、SonicAIのご検討に至った経緯を教えてください

常岡様

「SonicAIを初めて知ったのは、豊川で開催された展示会でした。スタートアップとの協業先を探す目的で参加していたのですが、デモを見た瞬間に“これは現場で使える”という実感がありました。製造現場での活用イメージが一気に湧いたのを覚えています」

鏡堂様

「AIによる外観検査については、実は1年ほど前から導入を検討していました。ただ、中小企業の場合、DXを専任で推進する体制が整っているわけではなく、製造部門が中心となって進める必要があります。日々の生産業務がある中で検証の時間を確保することは容易ではなく、特に品質検査は製造の中核工程であるため、試験的に導入するという判断が難しい点が大きな課題でした。その結果、導入の必要性を感じながらも、なかなか前に進めない状況が続いていました」

そんな中、常岡から展示会で見たSonicAIの話を聞きました。従来のような膨大な工数をかけずに、現場でそのまま検証・導入まで進められる可能性があると知り、「これなら現場でも回せるかもしれない」と感じました。これまで抱えていたハードルを一気に越えられるイメージが持てたことで、すぐにでも具体的に検討したいという気持ちになりました。

宇佐見様

「それ以前に別のAI導入プロジェクトにも関わっていましたが、不良品の収集とアノテーション作業が中心となり、現場にとって大きな負担となっていました。同じ不良でも角度や状態を変えて何度も登録する必要があり、1回の学習にも30〜40分を要するなど、実運用としては現実的ではありませんでした。

特に課題だったのは、“本来検出したい不良ほどデータが存在しない”という点です。予期しない不良を検出したいにもかかわらず、そのためにはまず不良品を収集する必要がある。しかし、不良品は意図的に生成できるものではなく、次の生産ロットを待つしかないケースも多い。継続的な運用は難しい状況でした。

そうした中で、鏡堂からSonicAIの話を聞き、“不良品の学習が不要”と知った際には驚きましたし、同時に非常に大きな可能性を感じました」

インタビュアー 西川伸一郎
写真左から、SonicAI 技術営業責任者 西川、シンニチ工業 製造部部長 鏡堂様

― 初めてSonicAI Oneのデモを見たときの印象はいかがでしたか?

常岡様

「非常に大きなインパクトがありました。NGデータが不要という点はこれまで経験がなく、従来の画像検査に対する認識が大きく変わりました。これまでは導入コストが高く、中小企業にとっては現実的ではないという印象がありましたが、その前提が覆されたと感じています」

鏡堂様

「事前に概要は聞いていましたが、実際にデモを見て“これは導入できる”と直感的に判断しました。特に印象的だったのは、学習スピードとUI設計です。必要な機能に絞り込まれており、現場での運用を前提とした設計になっていると感じました。

製造現場では、複雑な操作や理解が求められるシステムは定着しにくい傾向がありますが、その点で違和感がなく、現場に合っている技術だと感じました。日本の中小製造業においても、実用性の高い技術であると考えています」

宇佐見様

「現場の視点では、これまで負担となっていたアノテーション作業から解放される可能性を感じた点が大きかったです。実際に操作してみると、特別な準備をせずに検査が成立する点にも驚きがあり、従来手法との違いを強く実感しました」

― 今回、約1週間の現場テストで導入判断に至った理由は何だったのでしょうか?

鏡堂様

「最大の要因は、学習および検証にかかる工数の少なさです。従来の手法と比較して大幅に負担が軽減されており、短期間のPOCでも十分な評価が可能でした。

また、良品のばらつきの中で許容範囲と不良の境界をAIが捉えつつ、最終的にはしきい値として現場側で調整できる点も重要でした。現場では微調整が必要となる場面が多く、条件を柔軟に調整できる設計であることは大きなメリットです。

さらに、インライン環境での活用可能性が確認できたことにより、導入判断に至りました」

SonicAI 導入の様子

― 導入後、現場にはどのような変化がありましたか?

鏡堂様

「現在、パイプを製造する工程は2名体制で稼働していますが、外観検査をSonicAIに置き換え、周辺設備も整えて、運用を最適化すれば、1名分の工数削減が見込める状況です。

また、不良発生のタイミングをデータとして記録できるようになった点も大きな変化です。これにより、品質管理の精度が向上し、証跡としての活用も可能になりました」

宇佐見様

「導入前の検証段階からそうでしたが、導入後も現場の運用に合わせて細かな調整やUI改善に対応していただいています。単なるツール導入にとどまらず、運用そのものを共に構築していく形で進められている点は非常に評価しています」

― 今後のSonicAIのご展開の可能性について、どのように考えていますか?

鏡堂様

「今回はパイプを製造する工程の検査に導入していますが、今後は後工程への展開も視野に入れています。例えば、加工や切断後の内側の溶接確認など、依然として人の目に依存している工程は多く存在しています。人手不足と品質の両方の課題に対して、SonicAIを活用しながら継続的に改善を進めていきたいと考えています」

西川(SonicAI)

「ありがとうございます。当社としては、検査工程におけるAIコンピュータービジョンの提供にとどまらず、その前後を含めた“検査工程全体の自動化”を支援していきたいと考えています。

SonicAIは人の判断を代替するAIだけでなく、検査工程におけるハンドリングやピッキングといったロボット領域にも強みを持っています。搬送工程では多くのソリューションが存在しますが、検査工程に特化したハンドリングはまだ十分に確立されていない領域です。

御社のような多品種小ロットの現場では、固定前提のロボットでは対応が難しいケースも多いため、検査とハンドリングを一体化した形で最適なソリューションをご提案していきたいと考えています」